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2005年08月10日

パソコンが同時多発的に死にゆく"怪" ~原因は数年前の粗悪な台湾製電解コンデンサ~

掲載誌 有料メールマガジン「Scan Security Wire(2005年度)」
今注目のネットワークにまつわる規格・制度をわかりやすく解説!
掲載年月 2005年8月10日 Vol.336
執筆者 井上きよみ(アイドゥ)

伝染病のようにクライアントPCがバタバタと死んでいく不可解な現象

これは実際に筆者のオフィスで起きた謎だった。今年に入り、ある1台のクライアントPCがいきなりフリーズした。最初は気にも留めなかったが、何度かフリーズを繰り返すので、ウイルスチェックをはじめ、不要ソフトやファイル削除をしたり、デフラグをかけたりと、一般的にやるべき対策はほぼ全部やってみた。それでもフリーズは益々頻繁に起こるようになった。
実はそのPCのみならず、同様の現象が他のPCでも発生するなったことを、ある時気づいた。まるでタチの悪い伝染病が蔓延しているかのようだ。しかし、ウイルスは依然として見つからないし、ハードディスクの不良でもなさそうだ。


筐体を開けて初めて気づいた、電解コンデンサの膨張・液漏れ

為す術を失い、ついにOSの再インストールを決意した。しかし、再インストール中にもフリーズは発生し、作業は一向に進まない。この時点になって、やっと「もしや、ハードディスク以外に何らかのハード的故障があるのでは」と考え、筐体を開けてみた。そこで、マザーボードに付いている複数の電解コンデンサから液漏れがあることを発見したのだ。
電解コンデンサは種類によっていくつかの形状があるが、今回調査すべき電解コンデンサは、高さ1~2cmの円筒形をしたものだ。もともと電解コンデンサは、電子部品の中では寿命が短いものの一つで、温度が高くなるにつれ、さらに寿命も短くなるという特性がある。しかし、問題なのは、設計時(仕様として)の耐久時間よりも、かなり早く寿命を迎えてしまった点だ。
不良となった電解コンデンサは、目視でも十分に確認できる。次のような症状であれば、それは確実である。

  ・上(頭)部分から茶色の液が漏れている
  ・コンデンサ下部のマザーボードに液が付着している
  ・頭部分が膨らんでいる、もしくは全体が同じ型のものに比べ、少し大きくなっている ・・・ すでにコンデンサ内では液漏れしている

マザーボードには、いくつかの異なるメーカーの電解コンデンサが取り付けられているが、筆者のPCでは、膨張・液漏れしているのは、ある一種類のみで、そのほぼ全数に異常が見られた。
他の不調PCも調べたところ、全く同様の現象が起こっていた。

2000年~2001年頃に使われた台湾製の安価な電解コンデンサ

インターネット等で情報収集した結果、2000年~2002年頃に製造されたもので、台湾製の安価な電解コンデンサを使用したPCが、このような現象に見舞われていることが判明した。比較的安価なクライアント用PCとして作られたものに、これらのコンデンサが使われた可能性が高い。

以前から、この原因による故障は数多くあるようだが、どのPCメーカーも大々的なアナウンスはしていない。筆者の会社でもPCのユーザ登録をしていたにもかかわらず、そのような連絡は今まで全くなく、よって、こうなるまで気づかなかったのである。
 2002年後半以降は、各社とも電解コンデンサを日本製に変更するなどといった対応を打っているため、最近のPCは大丈夫だ。

今回調べている中で、電解コンデンサの不良に関する情報をまとめたサイトを見つけたので、紹介しておく。

>>「電解コンデンサの大量死 テンプレサイト」
  

回避策は交換のみ、各メーカーに問い合わせること

使用中のPCで、このような不良電解コンデンサが見つかった場合、仮に現在正常に稼働していたとしても、動作が不安定となるのは時間の問題である。

不幸にも、そのような電解コンデンサが見つかった場合、回避策は「交換」しかない。
筆者のところでは、不良となったPCがすべてDELL製だったので、DELLのサポートに連絡をし、電解コンデンサの不良である旨をはっきりと伝えた。これらは2000年後半にまとめて購入したPCで、すでにサポート期間は切れていたが、マザーボードの無料交換に応じてくれる、とのことであった。

保証期間内であれば、どこのメーカーや販売店でも間違いなく交換してくれるはずなので、まずは問い合わせてみよう。すでに保証が切れている場合は、メーカー等によって対応の異なることが予想されるが、尋ねてみることが大切だ。

メーカー、販売店では対応できない場合は、PC修理をしてくれる店やサービスをあたることはできるが、見積もりを依頼し、修理代金を予め把握しておこう。

筆者のところでは、ある1台のPCに対し、無謀にも「自己修理」を試みた。部品ショップで替わりの電解コンデンサを購入し、不良コンデンサと付け替える。幸い作業は成功し、PCは生き返ったが、ハンダ付け作業などを含め、専門性が要求されるため、一般の方々にお勧めはできない。あくまでも自己責任でやるしかない。

障害の切り分けが困難、泣き寝入りも・・・

もはやPCはこれだけ普及し、価格的にも安くなったが、調子の悪い原因を見つけるのは、益々困難になっているように感じる。

我々のような、ITを生業とする者でさえ、電解コンデンサの不良に行き着くまでにずいずんの時間を要した。実のところ、もう少しで「早過ぎる寿命だったけど、仕方ないことか」と泣き寝入りするところだった。

このようないきさつから、この事態を自分たちの胸の内に収めておくのは、他のPCユーザのためにもならないと考え、ペンを執った。

数年前のPCが何だか調子悪い、フリーズする、起動がおかしい、という症状がある方々、泣き寝入りする前に、ぜひ筐体を開けて、電解コンデンサを眺めてほしい。


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2006年4月21日 00:30

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