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2005年05月19日

デジタル家電を安全に使うための基礎知識(3)

掲載誌 有料メールマガジン「Scan Security Wire(2005年度)」
今注目のネットワークにまつわる規格・制度をわかりやすく解説!
掲載年月 2005年5月19日
執筆者 大沼孝次・小松信治(アイドゥ)

時代と共に移り変わる「家電」の利用目的とテクノロジー

戦後の日本が高度経済成長期に差し掛かった昭和30年代後半、「家庭用電気製品」いわゆる家電が日本全国に爆発的に普及し始めた。当時の代表格は、洗濯機、冷蔵庫、炊飯器、掃除機。それらは主婦が家庭で利用するものであり、その目的は「家事を便利にすること」であった。基本的に、外見は清潔感を表す白色であり、「白物家電」という名称が広く用いられ、その名は今でも使われ続けている。

昭和40年代以降になると、テレビ、オーディオ、カセットレコーダー付きラジオ、ビデオデッキ、カメラ等の製品が家電として販売され、人気を集めていくこととなる。しかしこれらは、その目的からして「家事を便利にする電気製品」ではない。むしろ、「娯楽」がその主目的だ。製品ごとに用途も多様化していき、バリエーションの非常に豊富な製品群が開発・販売されて現在に至っている。

現在の携帯電話やデジタルカメラ、PCなどは、もはや家庭用には限定されず、ビジネスツールとしても使用されている。敢えて正しい表現するならば「業務・家庭兼用可能の電気製品」と呼ぶのが相応しいだろう。しかし、そのような分類では、販売する側でも、購入する側でもわかりにくいだけなので家庭用電気製品、即ち「家電」という、ひとつの分野でまとめてしまっているというのが現状だ。

現在、人気家電トップ3こと「新家電御三家」は、デジタル薄型テレビ、HDDレコーダ、デジタルカメラであると言われている。また、御三家には含まれていないが、安定したニーズに支えられ、いまや一人一台が当たり前となった携帯電話も人気「家電」と考えることもできる。今回はこれら家電の歴史とセキュリティについて考察し、最新のデジタル家電でとるべき対策を論じる。

デジタル化が進む家電製品

旧家電御三家、つまり、洗濯機、冷蔵庫、炊飯器は、今でも生活に欠かせない必需品だ。しかし、その中身は大きく変わった。コンピュータの内蔵によるデジタル化の名の下に進化を遂げ、家事を便利にする以上の様々な機能が付加されている。例えば、旧御三家の一角の炊飯器。火加減のコントロールをコンピュータに任せることで、おかゆを作る、スープを煮込むなど、炊飯以外の調理も行うことができるようになった。これがさらに進化したものの代表格が、前回紹介した東芝の「FEMINITY(フェミニティ)」シリーズだ。これについては、あとでもう一度セキュリティについて触れることとする。

ビデオデッキもHDDレコーダへと発展し、最近の機種にはブロードバンド接続対応LAN(Ethernet)端子を搭載し、家庭内LANやインターネットなどへのネットワーク接続に対応している。これにより、PC上からのインターネットテレビ番組表(iEPG)サイトを利用した録画予約や、外出先からの電子メールによる録画予約が可能となっている。 接続したPCのキーボードからの録画映像のタイトル名変更も、ライブラリ情報の一覧表示や並べ替えも、キーボードや画面上のマウスポインタを用いての本体の遠隔制御さえできる。さらに、DVD-Rとして映像を保存する際、メニュー画面に自由に背景画像を取り込むことまででき、AV機器とPCそれぞれの長所の融合が図られている。

カメラもアナログカメラから、デジタル化が普及している。プロユースのものは、もはやすべてデジタルといっても過言ではない状況だ。現在ではPCを中継して画像を送受信し、ウェブサイト等にアップロードするのが一般的だが、将来的にはIPアドレスを持ち、通信機能を備えたデジタルカメラが開発される可能性もある。ちょうど現在の携帯電話と逆の発想であり「カメラに通信機能が内蔵される」というわけだ。携帯電話に内蔵されたカメラが、いくら高性能、高画質になったとはいえ、性能としてはプロユースのカメラとは比較にならないからだ。

そうなると、マスコミ、報道、雑誌社のカメラマンは、ノートパソコンを持ち歩かずに済む可能性が出てくる。だが、同時に現在のカメラ付き携帯電話が抱えているセキュリティ対策も考慮しなければならない。事実、携帯電話でも新種のワームが確認されているのだ。利便性を追及すべきか、セキュリティを優先するべきかという問題は、ネットワーク化が予想されるデジタルカメラにも起こり得る。


携帯電話、デジタルカメラもセキュリティ対策が必要に

昨年ロシアで、携帯電話経由で感染するワーム「Cabir」を検出したという報告があった。Cabir はシステムファイルの一種であるSISファイル(Nokia Phone Game File)として送信される。このファイルは、Caribe Security Managerという電話セキュリティソフトのユーティリティのひとつを装っているのだが、ファイルを起動すると、端末画面に「Caribe」というタイトルが表示され、システムがワームに感染する。端末を起動する度にサービスとして起動し、Bluetoothでアクセス可能な他の電話機に自らの複製を送信する。

Cabirは、感染しても感染拡大行為を繰り返す以外に、致命的な悪さを行わない。しかし、今年になってから、感染するとメールが使えなくなる、あるいは電話すらかけられなくなる症状を示すウィルスが相次いで見つかっている。いずれも感染対象はNokia製携帯電話。採用OSは携帯電話用としては世界最大のシェアを持つSymbian OSだ。

日本国内では、携帯電話用OSにSymbian OSを使っている機種が少ないこと、日本独自のiモード技術などの背景があるためか、まだ実害を伴う具体的な報告例はない。しかし、ウィルス様の動作をするiアプリ開発の可能性を示唆する報告はなされている。

また、前述した通り、ネットワーク対応のデジタルカメラの登場は時間の問題だ。これに対しても携帯電話同様のセキュリティ対策、つまりデジタルカメラを「カメラ付きOS」としていかに保護するのか、大きな課題がまた1つメーカーに突き付けられることになる。


新しい取り組みを続けるメーカーの動向

HDDレコーダに関して言えば、セキュリティに関する注意をうながしているメーカーは極めて少ない。先進的な取り組みを行っている例としてはシャープを挙げることができる。自社のウェブサイトで、セキュリティの重要性をわかりやすく記しているのだ。たとえば、携帯電話やパソコンを使って外出先からパーソナルサーバーへアクセスする場合の注意点としては、シャープスペースタウン「ダイナミックDNSサービス」(無料)を使用することを推奨し、単なる注意喚起にとどまっていない点も評価できる。

また、前回触れた東芝のデジタル家電シリーズ「FEMINITY(フェミニティ)」シリーズでも、ネットワーク接続の認証部分で、新たな試みがなされている。製品番号、暗証番号、会員アドレスが一致しないとネットワーク接続が行えないのだ。もちろん、通信は全てSSL上で成されるため盗聴の心配も無い。不正アクセスをシャットアウトするという明確なコンセプトを持った製品となっている。東芝として、メーカーを挙げて充分なセキュリティ施策を盛り込んだ次世代家電の開発と販売に取り組んでいる姿勢を明確に見て取ることができる。


安全対策はいつの時代も変わらず

かつて御三家と呼ばれた白物家電製品は、現在の技術レベルから見ると、きわめてシンプルな電気製品だ。たとえば冷蔵庫は「食べ物を冷して保存する」だけのものであり、洗濯機は「衣類を洗濯する」機器でしかない。炊飯器は「ご飯を炊く」だけの目的を達成するものだ。

しかし、旧御三家の家電にしても、開発の段階では予想することのできなかった事故は起こっていた。製品そのものが出火の原因になったという問題さえ発生していたようだ。だがメーカーが、それらのトラブルに適切に対応し、根本的な原因を追究し、製品を改良、改善していくことで、白物家電の安全性は徐々に高まった。その結果として旧家電御三家は爆発的な普及を遂げ、現在も生活に欠かすことができない電化製品の地位を築いた、そうは考えられないだろうか。

それと同じことが、今まさにデジタル家電に関するセキュリティ問題でも問われているのだ。メーカーの対応次第で、新家電御三家が長期にわたって普及するか否かが分かれていく、その岐路に各メーカーが立たされている。生活の一部として利用する製品である以上、ユーザも価格のみで製品を選択しない。たとえ割高であっても、安全性、信頼性は重要な要素だ。すでに電化製品のセキュリティ問題はメディアに取り上げられつつあるが、近い将来により身近に扱われる話題となるのは間違いない。そのとき、ユーザから絶大な支持と信頼を集めることができたメーカーが、次の時代に大きく飛躍することになるのは間違いないだろう。

連載4回目の次回は、今回敢えて触れなかった薄型デジタルテレビのセキュリティについて詳しく述べる。


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