バーコードシステムの使い道

バーコードシステムは、一旦紙の伝票になった情報を再びパソコン(以下PC)に取り込む際に威力を発揮します。
PCの画面上だけで表示・入力する場合は、文字列をコピー＆ペーストできるのですが、紙に印字してしまうとOCRソフトなどが必要になってしまいます。
バーコードなら、読み取り間違いはほとんどないので、誤入力によるミスも大幅に削減できます。
例えば製造業では、バーコードで製造指図番号を印刷しておいて、実績入力の際に指図書をバーコードリーダーで読み取ります。
バーコードの種類は、図表1にあるように様々なものがありますが、製造業で代表的なものはJANコードの表現にも使われている「Code39」です。自社内だけの利用であれば、印字できる文字種類が満たされるものなら何でもよいでしょう。

バーコード印字方法

例えば、Excelで印字している帳票にバーコードを追加する方法です。

1. 「表示」メニューから「ツールバー」→「コントロールツールボックス」でコントロールツールボックスを表示させます。


2. コントロールツールボックスで金槌マークの「コントロールの選択」を選びます。（図表2）


3. Microsoft バーコードコントロール 9.0 を選択します。


4. バーコードを表示させたい位置で、マウスをドラッグして大きさを決めます。すると、バーコードのオブジェクトが表示されます。


5. バーコードオブジェクトを右クリックして「プロパティ」を選択します。


6. 「LinkedCell」の項目にバーコードの対象となるコードが入っているセル番号を入力します。


7. バーコードオブジェクトを右クリックして「Microsoftバーコードコントロール9.0オブジェクト」→「プロパティ」を選択します。


8. 「スタイル」でバーコードの種類を選択します。

Code-39を選択した場合は、「データの確認」という項目で、「1-スタート/ストップ文字を付加」を選択してください。

9. コントロールツールボックスで定規のマークの「コントロールの選択」をクリックすると、セルの値に対応したバーコードが表示されます。

ここで作成したバーコードを印刷して、実際に読めるか確かめてみましょう。（図表3)

図表2 　Microsoft Excelでのバーコード作成方法

図表2 「知っておきたい情報セキュリティ理解度セルフチェック」の出題ページ(出典：JNSAのWebサイト)

図表3 バーコードリーダーで読んでみる

バーコードの読み取り

最近では、USBポートに接続できるバーコードリーダも安くなってきました。
バーコードリーダにはいくつかの種類がありますが(図表4)、事務所で伝票処理に使うなら、CCDスキャン方式の手持ち接触型などがお勧めです。
バーコードリーダを接続すると、あっけないほど簡単にデータがPCに入力できます。そして、業務ソフトのコード入力の画面などは、特に改造することなく使うことができます。入力画面でカーソルがコード入力のフィールドにあるときに、バーコードリーダで読み取るだけでよいのです。

図表4 バーコードリーダーの種類

	マニュアルスキャン方式	CCDスキャン方式	レーザスキャン方式
主な形態	ペンスキャナ 固定型	固定型 手持ち接触型 カメラ型	手持型 固定型
対象との距離	接触～近接	接触～近接	近接～数10cm
読取率	△	○	◎
価格	低	中	高




最小の投資で大きな効果を

応用例としては、アンケート用紙の記入結果を入力する際に、あらかじめ印字しておいたバーコードを読み取って、IDの入力を省略することができます。
バーコードリーダは、家電やPCの周辺機器と比べると割高な印象を受けますが、業務効率の向上のためには安い投資だと思います。
ルーチンワークの効率化の切り札として、検討してみてはいかがでしょうか？