最近、仕事の関係で新しいことを学ばなければならなくなって、ある分野の本を読み始めたのだが、ちっとも理解できない。
今まで学んだ分野とは近く、オーバーラップする部分があるにもかかわらず、だ。全くの異分野の本を読んでいるような気分になる。
「私の頭が悪い」ことも一因だが、自分の頭のせいにして片付けてしまうのもイヤなので、どうして、その本が理解できないか、を探ってみた。
その本の感想を一言でいえば、 わかりにくい のだ。
もう少しわかるように言えば、 わかりにくい表現を使っている のだ。
何となく、難しく見える文章の方が格調高いとかレベルが高い、と思い込んでいる人が多いのではないだろうか?
なんで、そんな文章が格調高いのか?
格調高い、とはもっと別次元であって、単に難しい文章は煙に巻いているとしか思えない。
以前、ある学会に所属していたが、学会の論文を見ると、その多くが小難しい文章なのだ。学会なので、その方面の専門用語が多いのは、全く構わない。
が、難しく見えるのは、もっと違う理由。文章の構成が理路整然としていないからだ。
大体、難しいと直感的に感じる文章に共通するのは、こんなこと。
書いた本人が、自分で読んでもスラスラと読めないのでは、と勘ぐってしまう。
つまり、文章が整理されていない。
文章が整理されないのは、頭の中できちんと整理できていない のだと思う。
難しいことを難しく書くことは、そんなに難しくない。
カンタンに書くことが、本当は難しいのだ。
カンタンに、要はだれにでもわかる文書が書けるということは、書く本人が、十分に理解し、その内容を噛み砕いて、自分の言葉で表現できるようになっていることを表している。
私自身、ライティングの仕事が多いので、カンタンに書こうと努力している。
カンタンに書けないときは、自分がよくわかっていない時だから。わかったつもりにはなっているけど、本当にわかっていないから、自分の言葉で説明できない。
さあ、難しい理由がわかったところで、これ以上、御託を並べていても仕方ないので、そろそろ勉強に戻りましょう。
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